注文住宅＝お客様の注文の通りに作る
と思っている工務店さんが多くいらっしゃいます。
これを注文住宅という言葉が生んだ一番の弊害だと私は思っています。
サッシの色、水切り、雨どいの色全てがバラバラで、
外壁の色も4種類使われた家がありました。
その時に、「何でこうしたんですか？」
と担当の方にお聞きしたら、
「お客さんが選んだんです」
と答えられました。
この受け答えに違和感を感じませんか？
ここまでハチャメチャじゃ無いにしても、
クロスを好きに選んでもらって、
落ち着きが無い空間になってしまった。
というのは良くあるケースです。
何が問題なんでしょう。
お客様からすると、
「選んでくださいと言われたから、
分からないなりに選んだ。」
ということになるはずです。
これをお客様が分からないなりに選んだのではなくて、
プロとしておススメがあればどうなったでしょうか。
コーディネートされた心地よい空間になるはずです。
なので、工務店はここの責任を手放してはいけません。
さて、前述の外観のいまいちな家。
この家どこの工務店で建てたのだろう？と周りの人が思ったとき
「いやいや、私じゃなくてお客さんがですね・・・・」
と言う話はその人たちには届きません。
あなたの会社の建てた建物としてずっと残り続けます。
その建物を建てた工務店を、
「お客様の要望を何でも聞いてくれるいい会社」
と思ってくれるでしょうか。
きっとそうはならないはずです。
お客様に分からないなりに頑張って選んでもらって作るのが、
注文住宅ではありません。
お客様の望む暮らし、
暮らしの価値、
そして予算に合わせて提案して差し上げること。
それが注文住宅だと私は思います。
住宅性能についても同じことが言えますが、
それについてはまた次回に。
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