エアコンの暖房で乾燥感を感じる人は約半数と言うアンケート結果があります。
なぜ乾燥感を感じるのでしょうか。
大きく理由は二つ
- 乾燥している(湿度が少ない)
- 熱い風が顔に当たる
です。
まず、乾燥しているということですが、
デジタル温度計に出ている湿度○○%とという数字では判断しないようにしましょう。
例えば・・・
A.室温10℃ 湿度50%
B.室温22℃ 湿度30%
どちらが乾燥状態でしょうか?
正解はAの方が乾燥状態です。
Aの絶対湿度は、4.7g
Bの絶対湿度は 5.8g
空気中の水蒸気量はBの方が多いのです。
空気は温度が上がれば、持てる水蒸気量が多くなります。
同じ水蒸気量(絶対湿度)でも、温度が上がると相対湿度は下がります。
なので、暖房すればするほど、室温が上がるので、その結果相対湿度は下がるので、
「乾燥している!」と勘違いしてしまいます。
大切なのは絶対湿度量。
絶対湿度量を9g程度以上で加湿させるといいと思います。
22℃で湿度9gは相対湿度では、50%程度を目指すといいでしょう。
加湿し過ぎると、空気中の水蒸気量が多くなり、
温度の低い、窓や北側のクローゼットの壁などで
相対湿度が100%を超えてしまい、結露する原因になります。
なので、湿度を上げ過ぎない方が大事です。
なお、絶対湿度の測れる温湿度計を持っていると快適空間にしやすくなります。
もう一つの乾燥感の原因。
熱い風が顔に当たる。
暑い日に風が程よく当たるのは快適性が向上しますが、
冬に風が当たると不快感になります。
断熱性が低く、気密性が悪い家にくらしていると、
温めても温めても熱は外に逃げていきます。
その結果エアコンは熱い空気を大風量で吹き出します。
その結果熱い上昇気流を生みだし、
それが顔にかかることで乾燥感を感じます。
さらに悪いことに、最近のエアコンは高性能センサーが搭載され、
人を目指して熱い熱を吹き出します。
親切なようで、それが乾燥感をさらに向上させています。
これは、断熱性、気密性の悪い家でも寒くならないようにを生み出された
エアコンメーカーの苦肉の策です。
高断熱高気密の住まいに暮らせば、
「あれ?エアコン動いてるのかな?」と言うくらいほとんどエアコンが動きません。
ぬるい暖気をゆるい風で出しているので、乾燥感を感じません。
なので、高性能なセンサーも必要ありません。
性能の悪い住まいを、高性能機能搭載のエアコンで何とかしようとするより、
性能の高い家にして、シンプルな機能のエアコンで暖房する方が、
何倍も快適で、何倍も省エネな暮らしになります。
まずは住宅の断熱気密性能を向上させましょう。
絶対湿度が表示される温湿度計です▼