NEEDSとWANTSの違いについて明確に把握されていますか。
これからの住宅業界において、この違いが分からないで戦略を立ててしまうと
致命的な失策を生みます。
昨今のマーケットで起きている変化を感じられているかどうかで、
この後の会社の栄衰が決まると言っても過言ではありません。
正直、住宅業界は着工棟数が減ったと言われながらも、
国の政策による下支えで何とかその数を保ってきました。
しかし、ウッドショック、ウクライナショックによる建材価格の上昇により、
大きく様変わりしたことを誰もが肌で感じていることでしょう。
では、具体的にどう変わってきたのでしょうか。
二極化してきたというのはずいぶん前から言われていることですが、
ここにきてそれがさらに極端に加速していることはおわかりでしょうか。
その結果、受注が順調な会社と、大きく受注を落とす会社とにさらに分かれてきました。
いったい何が起きているのかを考えてみましょう。
実はここでニーズとウォンツの違いがを分かっていることが大切になってきます。
まず、住宅の新築においては、ニーズが減ってきています。
ニーズが減っているというのは、
家を建てないといけないから、家を建てる人が減ったというコト。
それでは、イメージが湧きにくいかもしれないので、
財布のニーズとウォンツの違いについて考えてみたいと思います。
財布におけるニーズとは、
財布が無い。
小銭とお札とカードがしまえないから不便だ。
財布が欲しい。
これが財布におけるニーズ。
では、ウォンツが何かというと。
ヴィトンの財布が欲しい。
これが財布によるウォンツです。
ニーズはまず最初に財布と言う機能を手に入れたいとニーズがあり、
どんな財布にするかを検討して購入する。
ウォンツはヴィトンと言うブランドのモノが欲しくて、その財布を購入するという感じです。
なので、新築住宅におけるニーズと言えば
- 家が狭いから広い住む場所が欲しい。
- そろそろ家を建てるかな。
と言う家という機能を必要とするニーズがまずあって、
どの会社で建てようとするかを決めていくというもの。
それに対して、ウォンツは、
「あなたの会社で建てた家に住みたい」
「あなたと一緒に家づくりがしたい」
と言う状態です。
あなたの会社、あるいはあなたがまず特命状態になっている。
これが出来無ければ
価格競争に巻き込まれる。
価格競争では大手のローコスト住宅には勝てない。
さらには、あなたの会社で家を建てることを検討もされない。
こうなる可能性さえあります。
あの会社で建てた家に暮らしたい。=あの会社以外で建てた家には暮らしたくない。
ということだからです。
その状態(ファン化)出来ている工務店さんであれば、
- 市場の価格よりも高くても、予算内であれば欲しい。
- 引渡しが先でも待っても建てて欲しい。
状態で行列が出来ています。
そうなっている工務店さんの共通項は、
持てる技術を全て使って(それも高いレベルの技術)
お客様が幸せな暮らしのための住まいを提供するために
どうするべきかを真剣に考えられていると言うことです。
どうすれば売れるか考えています。
と考えられていません。
となるとこれから何にとりかかるべきなのか。
それは、どんな住まいでお客様に幸せになってもらうかを決めて、
どうやってそれを実現させるかを決めて進めていくことです。
今すぐには無理かもしれません。
5年後10年後どうなっているかを考え、
その目標に向かってすべきことをしましょう。
足りないところは外部の力を補填すればいいのです。
どうすれば売れるか
何が売れるか
安く見せるためにはどうするか
そう言う思考は一度捨てて、
私たちの力で、お客様を幸せに出来る家づくりは何か。
を真剣に考えることをおすすめします。