2023年何から手を付けるべきか

2023年が始まりました。

住宅業界にとって決して明るいとは言えない年の幕開けとなるでしょう。

正確に言えばこれから年々厳しくなります。

私たちはその中で行き残らなければなりません。

中小工務店には生き残る術があります。

棟数が減った分シェアを広げられる可能性があるからです。

ただし、寡占化の波に巻き込まれれば一瞬で消えてしまいます。

そのことについて今日はお伝えします。

まず、「マーケットは今までとは全く変わる」

そのことを私たちは認識しなければなりません。

今までは「そろそろ家を建てようかな。」と

何となくで家づくりをスタートされる方がまだ一定数いらっしゃいました。

なので、「私たちの会社は新築住宅を建てています」

というだけで、何棟かは受注できていました。

しかし、これからは、そのスタンスでは全く仕事が無くなるでしょう。

(既に受注数を大幅に減らして危機感を感じておられる会社もあるかもしれません)

「この家に住みたい」

「こんな暮らしがしたい」

「この人たちと一緒に家づくりしたい」

など、強烈に「欲しい」とか「したい」と思ってもらう必要があります。

これから家を建てようとする人たちは、

欲しいものにはお金をしっかり使うが、

いらないものにはお金を使わない。

嗜好がはっきりしています。

あなたと家づくりをどうしてもしたい。

共感してもらえる思想を持った家づくりに取り組んでいるのであれば

生き残れる可能性があります。

しかし、「お客様に言われた家をつくります」というスタンスでは、

寡占化の波に流され消えることを覚悟しなければなりません。

地域のお客様全ての家づくりを支えたい。

そのお気持ちはとても分かりますが、

そのスタンスでは、結局予算が無い方だけがお客様になります。

例えばお寿司屋さんで考えてみましょう。

地域のどんな人にも寿司を食べてもらいたいと、

一人2万円の寿司と1000円の回転寿司を同じ店でやったら、

2万円払う人も1000円のファミリー層も来てくれるか?

と考えると、2万円の方は来ないでしょう。

下手すると1000円のお客様も来ません。

車で考えてみても同じです。

フェラーリも中古の軽自動車も扱ってます。

というお店に、フェラーリを買いに来るか。

ということです。

全てはそんな風に何を価値としているか。

で買いに行くお店を私たちは選んでいます。

住宅だけは違うと言うことは無いと認識しましょう。

そう言った意味で、

自分たちの家づくりで幸せにしたいお客様はどんなお客様なのか。を

「明確にはっきりとまずは決めること」が大切です。

(1000円の回転すしなのか2万円のすし屋になるのかを決める。ということ。

私は工務店さんは1000円寿司では無く、技術を磨いた2万円のすし屋さんのイメージです。)

自分たちが考える善き建築は何かを明確にしましょう。

それは、住まいづくりを通して、どんな豊かさを地域にもたらすのか。と言うことです。

「これが売れそうだからこうしよう」と決してマーケットに振り回され過ぎてはいけません。

売れそうなもの探しをすると、量産メーカーの戦略に巻き込まれ、負けてしまいます。

量産メーカーとは違う独自の付加価値を提供しましょう。

そして、それが何なのかを明確に定めましょう

それを考える時に、自分たちの会社のリソース(人・モノ・金)で

どこまで実現が可能かと考えてしまいがちですが、

それだと当初目指したものと違う、妥協した家づくりになってしまいます。

「色々勉強して、人を雇って、それが出来る様になってからやろう」と考えたら、

自社のブランディングがどんどん遅れて行ってしまい、

結果、時間的な損失が大きくなり、

寡占化の波に飲まれるでしょう。

そこで、おススメなのは、

  • 足りない部分で優先順位の高いものが何かを明確にする
  • 解決できるアウトソーシング先を検討する
  • 費用対効果を検討する
  • OJTで自社に吸収し、自社で出来るようになる
  • 次に優先順位の高いものに手を付ける

です。

まずは、何が自社に足りないことで、優先順位が高いものが何かを見つけてください。