住宅における換気計画は大きく2つ。
24時間換気と局所換気です。
今回は高断熱高気密における、局所換気についてお話しします。
局所換気
キッチン、トイレ、お風呂などの換気扇のこと。
これらは、全て排気する仕組みです。
空気を捨てると言うことは入ってこなければなりません。
息を吐くのに吸わないと吐けないというのと同じです。
では、局所換気の給気はどこから行われているのでしょうか。
実は今までの住まいは、隙間だらけだったので、家中の隙間から給気されていました。
だから、どこから給気をするか。と考えもしなかったのです。
しかし、気密性が良くなるとそうはいきません。
吸うところが無ければ、弱いところから引っ張ってきます。
本来吐き出すトイレや浴室の換気扇からキッチンの換気扇が引っ張るので
逆流することがあります。
そうなると、折角熱交換換気を使っている高性能な住宅でも、
換気扇から冷気を吸ってくるので寒くなってしまいます。
また、気密性が高い家の場合、キッチンに同時給排の換気システムを利用する方もいらっしゃいますが、
一般的には給気の量と排気の量が同じではない場合が多いです。
どれだけの給排気量があるのかをしっかりと確認してから採用しましょう。
性能がいい家の場合は、
キッチンの近くに窓を設置し、
短い距離で換気させるのがおススメ。
距離が短いとその分捨てる空気の量も少なくて済むので、
捨てる熱量も少ないので省エネになります。
お風呂は、断熱性の高い家の場合、
特に換気扇を回さなくてもカラットしますし、
夏換気扇を回すと、浴室の湿気を捨てるのではなく、
外の湿度の高い空気を室内に入れることになるので、
換気せずにお風呂のドアだけあけておけばいいのでは無いかと思います。
お風呂の換気扇を回したい場合は、
洗面所などのドアを少し開けるようにしましょう。
このように、高性能な住宅になればなるほど、
排気口と給気口をつないだ換気経路を意識することが大切です。
そんな話を聞いて、やっぱり高気密高断熱は面倒だから、
断熱気密はしない方がいい。
なんてことは思わないでください。
少しのポイントをおさえれば大丈夫です。